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病院内スマートフォンの普及について①

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目次

PHSの利用環境縮小に伴い、病院内スマートフォンへの注目が高まっています。院内のコミュニケーション手段としてのPHSの今後の展望と、病院内スマートフォン導入で広がる新たな可能性を簡単にご紹介します。

1. 病院内ではスマートフォンは危ない?誤解?

以前の携帯電話環境は電波も弱く安定しなかったため、強い電波を飛ばすしかありませんでした。一方、PHSは決まった基地局内でしか利用しないため、弱い電波で利用が出来ました。そのため、医療機器にも影響が少ないとされ医療施設でPHSが大幅に普及しました。

しかし、2014年に総務省から、「医療業務用の携帯電話端末の使用については,医療業務の迅速かつ最適な遂行に資するものであるため,医用電気機器への影響の防止に関する教育が十分になされることを前提として,通話等を含めて原則として使用可能とすることができる。」(※1)という指針が発信され、「PHSが安全、携帯電話が危険」という図式が変化しはじめました。

 さらに、「2016年の金沢大学附属病院とNTTdocomoが行った医療機器電波干渉調査では、携帯電話に許容される最大限の電波の強さでの調査がされましたが、機器に干渉し始めた距離が28cmとなりかなり近づかないと影響しないという結果になりました。」(※2)という報告もNTTdocomoから出されています。

(※1)出典:「医療機関での携帯電話等の使用指針について」独立行政法人情報通信研究機構電磁波計測研究所石上忍

 (※2)出典:NTTDOCOMOテクニカル・ジャーナル「携帯電話・スマートフォンの発する電波に関する医療機器への電磁干渉調査」

2. 電波を利用する機材やシステムは病院では増えている!?

現在の医療機関では人手不足などを理由に、ICTサービスの活用が必須となってきています。スマートフォンのみが悪のように取り扱われることが多いのですが、電波を利用したサービスはますます医療機関に採用されています。

 例えば、

  • 無線式ナースコール
  • タブレット
  • PC
  • 無線機能付き医療機器(X線撮影装置、超音波診断装置など)
  • 患者用のタグリーダー
  • 入退室システム

などがあります。

3. 将来、PHSが使えなくなる!?

現在、PHS端末の取り扱いをしている通信事業者は1社のみで、その1社も、2020年7月末でサービスを終了しました。

2020年7月末で終了となったのは「公衆PHS」と呼ばれるサービスです。いわゆる一般向けのサービスで、個人でPHSを契約している場合に該当します。法人であっても、公衆PHSサービスを利用している場合は終了に伴い使えなくなりました。

構内PHSとして4G回線などを使って内線化している場合は、2020年7月末以降も継続して利用できます。通信機器の買い替えを避けたいのであれば、施設内にPHSアンテナを設置して、内線専用にすることで継続利用が可能です。しかしながら、構内PHSもいずれサービス終了となる可能性は高いため、早めの買い替えを検討した方が良いかもしれません。

また、機種によっては注意が必要です。現在使用している構内PHSや基地局などの無線機器に使われている「スプリアス規格」が旧規格の場合、2022年11月末で利用不可となるからです。(※スプリアス規格とは、無線機器・設備から発射される電波の内、高調波や低調波などによって発生する不要な電波のことです。)

スプリアスは電波障害の原因となり得るため、電波法によって強度が制限されています。

2005年に行われた世界無線通信会議(WRC)の中で、このスプリアスの強度上限が調整されました。そのため、2005年以前のスプリアス規格で、2007年以前に製造・導入された製品は上限を超過している可能性があります。

上限は法律で決められたことですので、超過している場合は当然違法として罰則・罰金の対象になります。現在構内PHSとして利用している端末などの規格が旧規格であれば、2022年11月末までに買い替えが必要となります。

構内PHSの端末や設備の規格が新旧どちらであるかを確認するには、総務省のサイトを利用するのがおすすめです。

 ご参考:総務省「電波利用ホームページ:技術基準適合証明等を受けた機器の検索」

4. 今後は、病院スマートフォンに期待!?

PHSの代わりにスマートフォンを活用するとどうでしょうか?スマートフォンであればインターネットにつなぐことも可能なのでさまざまなアプリケーションを活用して、職員の利便性や働き方に一石を投じるとともに、ことができるかもしれません。そこで、病院向けスマートフォンとして「日病モバイル」が2020年1月に発売されました。日病モバイルによって、院内でのよりスムーズなコミュニケーションやが可能になります。

更に外線の受信・発信やインターホンとの連携、カメラの確認、ビジネスフォンとの連携までも出来るようになります。スマートフォン1台で様々なサービスを利用・アクセス可能になり、効率化が図れます。

 これまでは、PHSは内線用としてしか使用できず、外線用としてスマートフォンをもう1台持ち歩かなければなりませんでした。また、外線電話がナースステーションにしかない場合は、外線をかけるためにナースステーションに戻らなければならず、時間が無駄になってしまう時もあったというお声も多々ありました。しかし、スマ―トフォンであれば、内線としても外線としても1台で利用できます。持ち歩く台数が減ることで身軽に動くことができ、業務効率化にも良い影響があるのは間違いありません。

電子カルテも、スマートフォンがあれば閲覧することができます。互換性については、一部の電子カルテメーカーに限定されますが、今後の活用の幅はますます拡大するのではないでしょうか。

また、スマートフォンで特に重宝されるのがビジネスチャットではないでしょうか。特に、医療の現場では緊急性を要する場も少なくありません。内線のみですと情報を共有するには限界があります。スマートフォンにチャットツールを搭載しておけば、いつでも簡易的に関係者へメッセージを送信することで情報を共有することができます。通話ができない場合においては、今後必須のツールとなるのではないでしょうか。

 5. 日病モバイルとは・・・

現在、一部の病院で話題になっている「日病モバイル」は、一般社団法人日本病院会、株式会社日本病院共済会のICTパートナーであるフロンティア・フィールドが開発した病院向けスマートフォンであり、PHSの代替として、病院内での導入が活発化しています。次回、導入病院のお声とともに、詳細をお届け致します。

記事提供者
㈱フロンティア・フィールド

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