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【連載】北米イノベーション最前線 ヘルスケアニュース from Silicon Valley ①

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目次

【私たちが想像するヘルスケアの未来は、少しずつ現実となっている。そんな北米の最新ヘルスケアイノベーション情報を定期的にお届け致します。】

6月はLGBTQ+の権利や文化、コミュニティーを指示する活動が、米国をはじめ世界各国で行われており、「プライド月間(Pride Month)」呼ばれています。その象徴は「レインボーカラー」であり、シリコンバレーを代表する企業であるGoogleやFacabook等も、本社のロゴやアイコンをレインボーカラーに変えて掲げているのが印象的です。

1. デジタルヘルス

1) 開業医向けECプラットフォームNexHealth社、$31M(約34憶円)の資金調達に成功

NexHealthは、医療界のShopify(中小リテイル企業向けECプラットフォーム)を目指す開業医向けのオンラインプラットフォーム。中小医療機関単独では、なかなか導入が難しい患者・医療機関を繋ぐITツール(診察予約・リマインダー・問診・支払い・レビュー・テキスト・e-mail広告等)をワンストップで提供(所謂「Digital Front Door」)している。また、電子カルテ等の既存システムとのインテグレーションもサービスに含まれる。ビジネスモデルは、サブスクリプション(月$200-500程度)で、初期投資やアシステム連携・アップグレード・保守費用等は不要。先週、$31Mの資金調達を(Series B)を実施し注目を集めている(企業価値:$431M)。

2) デジタル治療アプリのPear Therapeutics社、$1.6B(約1,762憶円)でSPACに上場

デジタル治療アプリの領域で最も注目されるスタートップの一社であるPear Therapeuticsが、SPAC上場することを発表した(企業価値:$1.6B)。同社は、デジタル治療(PDT)として初めてFDA承認を取得したことでも知られる。現在、同社では、reSET(物質使用障害)、reSET-O(オピオイド使用障害)、Somryst(慢性不眠症)の3つのソリューションがFDA承認されている。尚、同社にはSoftbankやNovartis等が出資している。

2. メディカルデバイス

1) 在宅人工透析デバイスのQuanta Dialysis Technologies社、$245M(約269憶円)の資金調達に成功

在宅人工透析デバイスを開発するQuanta Dialysis Technologiesが、$245Mの資金調達(Series D)を実施した。同社によると、一度の資金調達額としては透析デバイス企業で歴代最高額とのこと。同社の開発する"SC+ portable haemodialysis system“は、従来の透析治療装置と比べてコンパクト(52cm ×37cm× 55cm)で軽量化(32kg)されている他、リモートでの治療コンプライアンス管理やテクニカルサポートが可能となっており、在宅での使用に必要な各種機能を兼ね備えている。既に急性期及び慢性期施設での使用に関してFDA承認を取得(2020年12月)しているが、今後、在宅領域での承認取得、事業展開を目指すとしている。

2) Medtronic社のロボット支援手術システム"Hugo RAS System“、チリで人への初となる手術実施

Medtronicが、同社のロボット支援手術システム"Hugo RAS System“につき、人への初となる手術を完了したと発表した。今回の症例は前立腺全摘手術であり、チリのClínica Santa Maria病院で行われたとのこと。同手術ロボットは、低侵襲であることに加え、ロボット自体が移動可能且つコンパクトであり、更にデータ分析プラットフォームによる手術の効率化など、ソリューション全体を通じた手術のコストダウンを目指しており、動向が注目されている。

3. ヘルスケア

1) LGBTQ+:よりインクルーシブな社会を目指して

Behavioral HealthやFemtechに続き、LGBTQ+を対象としたヘルスケアソリューションにも注目が集まり始めている。最近の米国内に於けるLGBTQ+を対象にした調査で、医師・医療機関による不適切な対応や差別が問題視されている。また、そういった経験から体調不良の際に受診することを躊躇い、治療が遅れるケースが多いとのデータもある。現在、米国には21社のデジタルヘルス企業がLGBTQ+向けソリューションを展開している。LGBTQ+専用のオンライン診療クリニックを展開している企業(Plume、QueerDoc、Folx)もあり、注目を集めている。

2) 米医療従事者のCOVID-19ワクチン接種

今月、COVID-19のワクチン接種を拒否したヒューストンメソジスト病院の従業員153人が、退職又は解雇されたという事例に対し、裁判所がワクチン接種を強制した病院側の意見を尊重したことにより、米国では医療従事者のCOVID-19ワクチン接種の義務化が進む可能性があると見られている。フロリダ等一部地域はワクチンの義務化を禁止する法律に署名しているものの、この流れは企業や自治体等にも影響を及ぼす可能性があり、注目されている。


記事提供者
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エム・シー・ヘルスケア株式会社

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