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【連載】北米イノベーション最前線 ヘルスケアニュース from Silicon Valley ②

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目次

【私たちが想像するヘルスケアの未来は、少しずつ現実となっている。そんな北米の最新ヘルスケアイノベーション情報を定期的にお届け致します。】

7月4日は米国独立記念日であり、ホワイトハウスにてバイデン大統領が演説を行いました。7月4日までに成人の70%に1回目接種を受けさせるとしていた目標には届かなかった(約67%)ものの、社会が正常化に向かっていることを強調しました。一方で、ワクチン接種を受けていない国民が未だ大勢いることや、感染力の強いデルタ株への懸念が高まっていることから「闘いが終わったわけではない」と注意喚起を行っています。

1.デジタルヘルス

1) 2021年度上期:デジタルヘルス・ベンチャー企業への投資金額が過去最高記録

2021年度上期の米国に於けるデジタルヘルス・ベンチャー企業への投資金額は、$14.7Bとなり、僅か半年で、昨年の年間投資額$14.7Bを上回り、過去最高を記録した。ディール数は372件に上り、平均調達額は$39.6M、メガディール($100M以上)は48件であった。Exit環境も良好で、SPAC上場:11件(今後、更に11件上場予定)、M&A:約130件と記録を更新。ソリューション分野別にみると、1位:R&D関連(ヘルスケアデータ等)、2位:オンラインヘルスケア、3位:ウェルネスであった。また、疾病領域別では、1位:メンタルヘルス、2位:循環器、3位:糖尿病であった。米国では、COVID-19ワクチンの普及により経済活動の再開が進むが、同領域への積極的な投資トレンドは今後も続くと見られている。

2) ユニコーン企業・Ro社が在宅検査キット事業のKit社を買収

デジタルヘルス領域で注目を集めるユニコーン企業・Ro(企業価値$5B)が、在宅検査キット事業を行うKitの買収を発表した。Roは、2017年に設立後、男性向けオンライン診療(Roman:AGA診療、ED診療)から事業をスタートし、その後、女性向け(Rory)、不妊治療(Modern Fertility)、禁煙(Zero)、肥満(Plenity)とサービスを拡大。現在は、プライマリケアとオンライン薬局・配送にも取り組んでおり、総合デジタルヘルスへと進化していっている。本買収により、オンライン診療周辺の機能を更に拡充し、同社が構築するDtoCプラットフォームを強化する。

2.メディカルデバイス

1) 外科用手術ロボットシステムのCMR Surgical社、$600M(約661憶円)の資金調達

外科用手術ロボットシステム"Versius“を開発するCMR Surgicalが、$600Mの資金調達(Series D)を行った。同製品はジョイスティックと3Dスクリーンを使用した内視鏡手術ロボットであり、小型且つポータブル設計の為、院内の移動も簡単であるとのこと。既にヨーロッパ、オーストラリア、インド、中東等で販売されており、今回の調達資金によってビジネス地域拡大を加速させることが狙いとのこと。尚、本資金調達のリードインベスターは、Softbank Vision Fund 2。

2) 良性前立腺肥大症の治療ロボットのPROCEPT BioRobotics社、$85M(約93億円)の資金調達

良性前立腺肥大症の治療ロボット"AquaBeam Robotic System“を開発するPROCEPT BioRoboticsが、$85Mの資金調達(Series G)を行った。同ロボットは、水のジェット噴射によるターゲット組織の切除が可能。また、良性前立腺肥大症の治療領域では唯一の画像ガイド手術ロボットとのこと。今回の資金調達により、同社は米国に加え、グローバル地域の事業拡大を目指すとのこと。

3.ヘルスケア

1) 病院運営サポートAIを提供するOlive社、$400M(約440億円)の資金調達

病院運営サポートAIを提供するOliveが、新たに$400Mの資金調達(Series H)を実施した。昨年12月の$225Mの資金調達から約半年での追加調達となり、企業価値は、$1.5Bから$4Bに成長。Oliveは、医療機関のオペレーション改善・自動化を目的としたAI-as-a-Serviceモデルの事業に取組んでおり、現在、米国900病院に導入済み。同社は、これまで各種病院アドミン業務のAI化に注力してきたが、Empiric Healthの買収等を通じて、手術室周辺・医療従事者向けのAIソリューションの取組も開始しており、今後の事業展開が注目される。

2) 新技術により変化する手術トレーニング

COVID-19のパンデミックによって待機手術が減少したことから、研修医による手術の実践機会が減っている。一方で、医療業界に於けるリモート技術は著しく発展しており、手術トレーニングに関しても例外ではない。特に仮想現実(VR)、拡張現実(AR)及び複合現実(MR)は手術トレーニングと相性が良く、ゲーム感覚で医療研修を行うLevel Ex、VR手術シミュレーターを開発するVitra Med、組織や機器の感触が手に伝わるVR手術トレーニングを開発するFundamental VR等のスタートアップに注目が集まっている。



記事提供者
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エム・シー・ヘルスケア株式会社

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