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【連載】北米イノベーション最前線 ヘルスケアニュース from Silicon Valley ③

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【私たちが想像するヘルスケアの未来は、少しずつ現実となっている。そんな北米の最新ヘルスケアイノベーション情報を定期的にお届け致します。】

米国でもCOVID-19ワクチンを接種していない人や、50歳以下の人たちの間で、感染力の強いデルタ型の感染が増加しており、感染者数はここ3週間で倍増している状況です。そんな中、ファイザーとビオンテックが、ワクチンの2回目接種から6カ月経過すると感染リスクが高まるとのデータを受け、ワクチンの追加接種(Booster shots)の必要性を主張しています。一方、米国FDAとCDC(疾患管理センター)は、追加接種不要との共同声明を出しており、今後の展開に注目が集まっています。

1.デジタルヘルス

1) ヘルスケアデータ企業 Truveta社が$95M(約104憶円)の資金調達実施

昨年、米国のメガヘルスシステムにより共同設立されたヘルスケアデータ企業・Truveta(在シアトル)は、新たに3つの病院グループが同取組みに参加した他、$95Mの資金調達を実施したと発表した。これにより、Truvetaに参画する病院グループは計17となり、米国40州をカバー。同病院グループが保有する治療データは、全米の15%を占めるとのこと。

2) Amazon Care、大手保険会社とのパートナー協議実施

Amazonが、自身が展開するオンライン診療等のヘルスケアサービス「Amazon Care」につき、今後の事業拡大を見据え、大手保険会社(CVS Healthm、Premera Blue Cross等)との協議を進めている。現在は、企業と個別に契約し、従業員・家族向けのサービスを展開しているが、大手保険会社の保険プランにAmazon Careを加えるべく調整中とのこと。実現すれば、雇用主との個別調整・契約・支払手続き等が不要となり、事業展開の加速が期待される。同社は、本社のある米国ワシントン州を中心にAmazon Careを展開しているが、年内に全国展開する方針を発表している。

2.メディカルデバイス

1) Hyperfine社、Liminar Science社が合併と同時にSPAC上場

院内移動可能なポータブルMRI"Swoop“を開発するスタートアップのHyperfineと、頭蓋内圧や頭蓋骨内の血流等をモニタリング可能な非侵襲デバイスのを開発するLiminal Sciencesが、SPAC上場・合併することが発表された。合併後の会社名はHyperfineとなり、企業価値は$580Mとのこと。Hyperfineは2020年8月にFDA承認を取得し、本年2月に$90Mの資金調達を実施しており、今回の上場・合併で世界展開を加速させる狙い。尚、今回合併する2社と、ポータブル超音波診断機器を開発し同じく本年2月にSPACで上場(企業価値$1.5B)したButterfly Networkは、全てJonathan Rothberg氏によって創業された企業。

SPAC:特別買収目的会社(日本ではまだ認められていない)

2) Osso VR社、$27M(約29億円)の資金調達を実施、外科手術のトレーニングのためのVRソリューションを開発

外科手術のトレーニングのためのVRソリューションを開発するOsso VRが、$27Mの資金調達を行った。同社は整形外科医の創業者によって2016年に設立され、Johnson&Johnson、Stryker、Smith&Nephew等と提携し、整形外科領域に特化して製品を開発していたが、内視鏡手術やインターベンション領域等の需要の高まりを受けて、現在では10の専門分野で100以上のモジュールを開発している。

3.ヘルスケア

1) 薬局・保険大手CVS社、保険大手Anthem社、病院グループ大手 Intermountainが、在宅人工透析の普及を目指す業界団体を設立

CVS(薬局・保険大手)、Anthem(保険大手)、Intermountain(病院グループ大手)等が、在宅人工透析の普及を目的に業界団体「Innovative Kidney Care」を設立した。今後、CMS(公的保険運営機関)に対して、保険適用条件の調整や在宅人工透析トレーニングに関する規制等につき様々な提案を行っていく方針。これまで、患者は、医療機関への通い透析を実施することが一般的だったが、機器のコンパクト化やデジタル技術の発展により、自宅での透析治療が比較的容易になりつつあることから、同領域に注目が集まっている。

2) 新型コロナ前と比較し、遠隔医療の利用頻度が38倍に

米国の遠隔医療の利用頻度は、COVID-19のパンデミック前と比較して38倍のレベルとなり、利用率は13~17%で安定的に推移している。2021年4月の時点で、医師の84%が遠隔での診察を実施しており、57%が遠隔医療の提供を継続することを望んでいるとのこと。ただし、左記の割合は償還価格の影響も大きく、医師の54%が、対面診療の償還価格に対して遠隔診療の償還価格が15%割引で支払われた場合、遠隔診療はやめると答えているとのこと。

記事提供者
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エム・シー・ヘルスケア株式会社

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