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画像診断管理加算の算定について

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目次

医用画像情報管理システムと遠隔画像診断支援システムの開発・製造・販売及び運用支援を行うViewSend ICT(ビューセンド アイシーティ)株式会社より、画像診断管理算定に関するトピックスをお届けいたします。

1. 画像診断管理加算について

1) 画像診断管理加算の種類

画像診断管理加算には施設基準に応じた3種があり、何れの場合においても、常勤の放射線診断専門医が画像診断を行いその結果を文書により報告した場合、以下の施設基準に応じて加算の算定が可能です。
  画像診断管理加算1:一般撮影、CT、MRIの画像診断において、月1回に限り70点を加算
  画像診断管理加算2:CT、MRIの画像診断において、月1回に限り180点を加算
                                        (2008年:87点→180点へ変更)
  画像診断管理加算3:CT、MRIの画像診断において、月1回に限り300点を加算(2018年度新設)

2) 画像診断管理加算の算定方法

画像診断管理加算を算定する方法は、画像診断管理加算の施設基準(1,2及び3)を取得して算定する方法と、遠隔画像診断により算定する方法の、2通りがあります。

①施設基準取得による算定方法(診療報酬請求時の診療行為名称:画像診断管理加算(1,2及び3))
常勤放射線診断専門医の配置が必須条件です。以下の施設基準を満たすことで、各施設基準を取得します。また2018年度の改訂により、「電子的方法によって、個々の患者の診療に関する情報等を送受信する場合は、端末の管理や情報機器の設定等を含め、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を遵守し、安全な通信環境を確保していること。」が新たに規定されました。

 ◆画像診断管理加算1(70点)の施設基準
  ・放射線科を標榜している保険医療機関であること
  ・常勤放射線診断専門医が1名以上配置されていること
  ・他の施設に読影または診断を委託していないこと

 ◆画像診断管理加算2(180点)の施設基準
   (メリット:180点の他に撮影料も一部機器加算されます)
  ・放射線科を標榜している病院であること
  ・常勤放射線診断専門医が1名以上配置されていること
  ・当該保険医療機関の全ての核医学診断、CT/MRI撮影について
   常勤放射線診断専門医が管理していること
  ・当該保険医療機関の核医学診断及びコンピュータ断層診断のうち、少なくとも8割以上の読影結果が、
   常勤放射線診断専門医により遅くとも撮影日の翌診療日までに主治医報告されていること
  ・他の施設に読影または診断を委託していないこと
  ・関係学会の定める指針を遵守し、MRI装置の適切な安全管理を行っていること

 ◆画像診断管理加算3(300点)の施設基準
   (メリット:300点の他に撮影料も一部機器加算されます)
  ・放射線科を標榜している特定機能病院であること
  ・常勤放射線診断専門医が6名以上配置されていること
  ・当該保険医療機関の核医学診断及びコンピュータ断層診断のうち、少なくとも8割以上の読影結果が、
   常勤放射線診断専門医により遅くとも撮影日の翌診療日までに主治医報告されていること
  ・当該保険医療機関において夜間及び休日に読影を行う体制が整備されていること
  ・画像診断管理を行うにつき十分な体制が整備されており、当該保険医療機関において
   実施される全ての核医学診断、CT撮影及びMRI撮影について、夜間及び休日を除いて、
   検査前の画像診断管理を行っていること
  ・他の施設に読影または診断を委託していないこと
  ・関係学会の定める指針を遵守し、MRI装置の適切な安全管理を行っていること
  ・関係学会の定める指針に基づいて、適切な被ばく線量管理を行っていること
   その際、施設内の全てのCT検査の線量情報を電子的に記録し、患者単位及び検査プロトコル単位で
   集計・管理の上、被ばく線量の最適化を行っていること

②遠隔画像診断による算定方法
(診療報酬請求時の診療行為名称:遠隔画像診断管理加算(1,2及び3))
常勤放射線診断専門医が在籍していなくとも、病院と病院が連携する「遠隔画像診断による画像診断管理加算の算定」を活用すれば算定が可能になります(図1)注1

図1 病院と病院が連携する遠隔画像診断

2. 遠隔読影と遠隔画像診断の違い

1) 遠隔読影

受信側:株式会社、NPO法人、読影医個人への読影依頼になります。株式会社やNPO法人の場合は、放射線
    診断専門医と登録契約し、読影レポートを提供します。様々なオプションや各企業の特徴あるサービス
    があります(至急対応や土日祝日対応、部位、モダリティ、画像(フレーム)数による価格設等)。
送信側:厚生局への届出は不要ですが、画像診断管理加算の算定はできません。

2) 遠隔画像診断

病院と病院が連携する遠隔画像診断(図1)のスキームになります。各地の厚生局へ遠隔画像診断の施設
基準に係る届出を行った病院間において実施される保険診療となりますので、遠隔画像診断になります。
受信側:厚生局への届出が必要になります。病院は、画像診断管理加算2又は3の施設基準を有し、病院の
    種類もそれぞれ基準を満たしています。
送信側:厚生局への届出が必要になります。施設基準を満たした病院へ画像診断を依頼します。
    受信側病院との遠隔画像診断によって画像診断管理加算の算定が可能となります。
    ただし受信側病院以外への読影または診断の委託はできません。

3. 画像診断管理加算の算定事例

画像診断管理加算1の施設基準から画像診断管理加算2の施設基準へ変更した場合の事例と、画像診断管理加算の施設基準を有しない、あるいは施設基準1を辞退して、遠隔画像診断を用いて画像診断管理加算2あるいは3を算定する場合の事例をご紹介します。

1) 施設基準 画像診断管理加算2への変更事例

画像診断管理加算1の施設基準から画像診断管理加算2の施設基準へ変更した場合の増収例を以下に示します。本事例では、以下ICT活用のイメージにある様に非常勤医を増員し、画像診断管理加算2の施設基準を満たしています。


①モダリティ毎の検査数

表1に示すように、CTとMRIの検査数は年間約30,000件あり、CTは3台とも64列以上、MRIは2台のうち1台は3テスラを保有しています(表1)。


②現在の読影及び画像診断管理加算算定状況

年間30,300検査のうち、約22,200件が、月1回目の検査で画像診断料(450点)を請求しています。その内約20,000検査は2名の常勤放射線診断専門医が翌診療日に確定しており、画像診断管理加算1の施設基準を取得しています(表2)。


③画像診断管理加算2施設基準へ変更した場合の増収

画像診断管理加算2の施設基準へ変更した場合は、月1回目の検査(1,850検査/月)全てが翌診療日返却として180点加算され、増収分は1,667検査/月の画像診断管理加算1(70点)分を引いて、月間増益額は216万円強となります。また、64列CTの検査料加算(100点)と3テスラMRIの検査加算(270点)を合計すると、月間合計437万円強の増益になります(表3)。


④ICT活用のイメージ

産休・育休中の画像診断医や、定年退職後の画像診断医をICTの活用により有効活用することが可能になります。また、画像診断管理加算の施設基準1、2及び3は、それぞれの届出を行った保険医療機関において、専ら画像診断を担当する常勤の医師のうち、当該保険医療機関において勤務する1名(画像診断管理加算3を算定する場合にあっては6名)を除いた専ら画像診断を担当する医師については、当該保険医療機関において常態として週3日以上かつ週 22 時間以上の勤務を行っている場合、当該勤務時間以外の所定労働時間については自宅等の当該保険医療機関以外の場所で画像の読影及び送受信を行うにあたり十分な装置・機器を用いた上で読影を行い、その結果を文書により当該患者の診療を担当する医師報告した場合、これらも算定が可能です(図2)。その為、常勤放射線診断専門医の働き方改革の一助となります。


図2 医療ICT活用イメージ


⑤支出コスト例

表3に示すように、月間430万円強の増益に対して、ICT構築費とICTを活用した読影補助医のコストが病院経営改善に寄与できるかどうかが焦点です 。

 

 ⑥画像診断管理加算1の施設基準から画像診断管理加算2の施設基準へ変更する場合の課題

常勤放射線診断専門医が全ての検査を確定する必要があり、画像診断による病院の経営改善成果と放射線画像診断専門医への評価を連動させること、ICTの活用による働き方改革に伴う労務管理を如何に実施するかが重要な課題です。

2) 遠隔画像診断による算定事例

例1:月間検査数が200件超の施設で、2015年7月から遠隔画像診断の利用を開始し、6年間継続利用中のケースです。導入初年の月間平均275件の検査数から、2020年は月間平均472件の検査数まで増加し、平均197件/月の検査数増加となっています(図3)。

【月間平均検査】

      図3 月間検査数が200件超の施設例、2015年7月~2021年5月の遠隔画像診断を利用した検査数推移


例2:月間検査数が300件超の施設で、2014年1月から遠隔画像診断の利用を開始し、7年間継続利用中のケースです。導入初年の月間平均393件の検査数から、2020年は月間平均535件の検査数 まで増加し、平均142件/月の検査数増加となっています(図4)。

【月間平均検査数】

     図4 月間検査数が300件超の施設例、2014年1月~2021年5月の遠隔画像診断を利用した検査数推移


 4. まとめ

画像診断管理加算を取得する方法は、画像診断管理加算の施設基準取得による方法と、遠隔画像診断により算定する2種類があります。ViewSend ICT株式会社は、遠隔画像診断による画像診断管理加算の算定が可能な、遠隔画像診断支援サービスを提供しています。
また、画像診断管理加算1の施設基準を保有おり、画像診断管理加算2の施設基準への変更をご検討している医療機関、①医療ICT構築の支援、②ICTを活用して読影補助可能な放射線診断専門医の紹介を行っております。
なお、今回ご紹介した画像診断管理加算の算定について用いたシステムは、ViewSend PACSをベースとしています。

注1:参考文献
[1] Kenei Shie. Telemedicine in Japan. Life Sciences Innovation Forum (APEC 2010/SOM3/LSIF/013) 2010
[2] Kenei Shie. ViewSend Internet Communication Technology. Regional ITU Meeting on e-health(Vice-Rapporteur of ITU-D Study Group 2 Question 14) 2011
[3] 嗣江建栄,江島堅一郎, 劉馨雁.コロナウィルス感染症流行による遠隔画像診断支援事業への影響の研究
日本遠隔医療学会雑誌 2020;16(2) 134-136
[4] 嗣江建栄,江島堅一郎.ICTを活用した専門医療施設への患者集中の緩和事例報告、日本遠隔医療学会雑誌 2019;15(2) 142-144
[5] 嗣江建栄.-ICTを用いた他施設医師による専門診療支援事例報告-、日本遠隔医療学会雑誌 2017;13(2)135-137
[6] 嗣江建栄,郡隆之.-ICTを用いた他施設医師による専門診療支援事例報告-、日本遠隔医療学会雑誌2016;12(2)127-129
[7] 嗣江建栄.遠隔画像診断と病診連携事例続報-検査数の傾向考察-、日本遠隔医療学会雑誌 2015;10(2) 98-101
[8] 嗣江建栄.遠隔画像診断と病診連携事例-検査数の増加傾向について-、日本遠隔医療学会雑誌 2014;10(2) 166-168


記事提供者
ViewSend ICT株式会社

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