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【連載】北米イノベーション最前線 ヘルスケアニュース from Silicon Valley④

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【私たちが想像するヘルスケアの未来は、少しずつ現実となっている。そんな北米の最新ヘルスケアイノベーション情報を定期的にお届け致します。】

先週はHeartFlow社が、SPAC上場(企業価値$2.4B+資金調達0.4B)することを発表し、話題となりました。同社は冠動脈診断の画期的な技術を開発しており、注目を集めています。

1.デジタルヘルス

1) Microsoft社とオンライン診療最大手Teladoc社、病院向けソリューションにつき提携

Microsoftとオンライン診療最大手のTeladocが、病院向けソリューションにつき、提携したと発表した。Microsoft TeamsにTealdocの遠隔診療プラットフォームSolo (昨年、Teladocが$600Mで買収したInTouch Healthのソリューション)を組み込むことで、医師は、Teams内で、オンライン診療に加え、EHRデータの確認等が可能になるとのこと。今後両社は、本件を皮切りに、遠隔診療領域に於ける協業可能性を模索していく方針。尚、Teladocは、昨年、慢性疾患領域の遠隔診療大手であったLivongoの吸収合併($18.5B)を発表し、デジタルヘルスの総合プラットフォーマー化を加速させている。

2) Carrot社の喫煙センサーデバイスがFDA承認取得、医師の診察がなくても利用可能に    

禁煙モニタリグンソリューションを開発するCarrotが、"Pivot Carbon Monoxide Breath Sensor“と呼ばれる喫煙センサーデバイスにつき、FDA承認を取得したと発表した。一酸化炭素濃度を感知し、アプリを通じて、非喫煙者との数値比較が可能な他、ヘルスコーチによるモニタリングやコミュニケーション等ができる。同社CEOは、糖尿病治療領域に於けるCGM(血糖値測定デバイス)のように、革新的なモニタリング技術になると意気込む。同承認により、今後は、医師の診察がなくても、薬局等で同デバイスを購入できるようになり、普及が期待される。

2.メディカルデバイス

1) HeartFlow社SPAC上場、企業価値は 推定$2.4B(約2,633億円)

HeartFlowが、SPAC上場(企業価値$2.4B+資金調達0.4B)することを発表した。同社は、心臓のCTデータを基に、AIを使用して各患者の心臓3Dモデルを構築し、血流をマッピングする技術を開発。医師は、同社のソリューションを使用することで、冠動脈疾患の兆候を特定し、不要な心臓カテーテル検査・治療を控えることができる。尚、今回HeartFlowと合併するSPAC(特別買収目的会社)は、Longview Acquisition Corp. II.であり、Butterfly Networkと合併したLongview Acquisition Corp. Ⅰ.の系列SPACとなる。

2) Spire Health社、$38M(約41億円)の資金調達を実施、呼吸器関連のバイタルモニタリングを促進

COPD(慢性閉塞性肺疾患)の悪化兆候を感知可能なウェアラブルデバイスを開発するSpire Healthが、$38Mの資金調達(シリーズC)を行った。同社のデバイスは患者の下着の裏側に張り付けて、着用することで呼吸器関連のバイタルモニタリングを行うことが可能となり、COPDの悪化兆候を確認した場合に、入院の必要性を患者及び医療機関に通知する。尚、デバイスは1度貼りつけてしまえば洗濯可能で、内臓バッテリーによって1年以上使用できる。

3.ヘルスケア

1) 慢性筋骨格痛患者向けデジタル理学療法プラットフォームを提供するHinge Health社、電子カルテデータとの連携が可能に

慢性筋骨格痛患者向けのデジタル理学療法プラットフォームを提供するHinge Healthは、同社アプリ上で、電子カルテデータを確認可能な機能を新たにローンチした。現時点で、全国71,000施設(医師75万人)の電子カルテデータと連携可能とのこと。これにより、既往歴や服薬状況等の確認が可能となり、ユーザーに対する、より的確な治療プランの提案や指導が期待できるとのこと。同社は、今年1月に$300Mの資金調達を実施。バリュエーションは$3Bとなり、デジタルヘルス領域でのユニコーンの仲間入りを果たしている(2022年のIPOを目指している)。

2)世界の整形外科市場、前年比$4.8B(約5,267億円)の縮小  

世界の整形外科市場は、2020年度(1月-12月):$43.6Bとなり、前年比約▲10%であったとのこと。大手メーカーの売上対前年比を見ても、Zimmer Biomet:約▲12%、J&J(整形外科のみ):約▲12%、Stryker(整形外科のみ):約▲8%、Smith & Nephew: 約▲13%と軒並み下落。COVID-19による待機手術延期の影響を大きく受けた。一方、各社は手術用ロボット開発への投資を継続しており、今後については、一定の成長が見込まれる。また、病院の病床占有率を減らすこと等を目的に、外来施設での人工関節手術をCMSが認めたことから、新たな市場が開拓されるとも予想している。

記事提供者
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エム・シー・ヘルスケア株式会社

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