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2022年以降にヘルスケアが直面する5つの課題とは?(【連載】北米イノベーション最前線 ヘルスケアニュース from Silicon Valley ㉖)

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【私たちが想像するヘルスケアの未来は、少しずつ現実となっている。そんな北米の最新ヘルスケアイノベーション情報を定期的にお届け致します。】

先日ヘルスケア業界最大級の投資家向けカンファレンスであるJ.P. Morgan Healthcare Conference 2022がバーチャルで開催され、多くの大手企業(医療機器メーカー、製薬メーカー、デジタルヘルス企業、医療機関グループ等)のCEOが2022年度事業プラン・中長期戦略等について、プレゼンを行いました。日本企業からは、武田薬品工業、オリンパス、参天製薬等の大手企業が参加しています。今年は「Supply Chain Crisis」によるマイナスインパクト(人件費・物流費の上昇や製品原価の増加、売上機会ロス等)に対する関心度が高く、関連Q&Aがとても多かったのが印象的でした。医療流通・機器メーカー大手のCardinal Healthは、カンファレンスに合わせ、同課題により2022年度利益が$150M(約171億円)~$175M(約199億円)減少すると発表し、株価が一時10%下落しました。他方で「イノベーションの取込み」に向け、各社とも積極的にM&Aやスタートアップ投資に取組む戦略を打ち出しており、ヘルスケア業界では、引き続き活発な動きが予想されます。

★Pick Up News

2022年以降にヘルスケアが直面する5つの課題

ヘルスケア関連企業(医療機関含む)が2022年以降に直面する5つの課題を纏めたBoston Consulting Groupの最新レポート。①医療DXの必須化:医療機関による遠隔医療は無くてはならない当たり前のサービスとなっており、スケジューリングや患者アクセスの改善が求められる。②在宅・地域ケアへの移行:患者の60%は、病院でのケアから離れ、在宅ケアを受けることを望んでおり、医療の在宅化が加速する。従って、医薬品や医療機器の流通モデルの進化が必要となる。③技術開発の加速:mRNAを応用した治療法への期待が大きく高まる。④人材採用と維持:医療機関の人員不足は大きな課題となっており、データ入力の自動化等、医療従事者の負担を軽減するテクノロジーが求められている。⑤医療の平等化の推進:人種・性別・地域等による医療格差が大きな問題となっているが、これの解消に取組むヘルスケア企業やテクノロジーが社会から支持され、成長していく。

(出展:https://www.bcg.com/publications/2021/dynamic-and-digital-new-reality-for-health-care?utm_campaign=Healthcare%20Newsletter%20from%20Silicon%20Valley&utm_medium=email&utm_source=Revue%20newsletter)

Boston Consulting Groupの最新レポートから連想される日本のサービス

Boston Consulting Groupの最新レポート「2022年以降にヘルスケア関連企業(医療機関含む)が直面する5つの課題」の一部に関連する日本のサービスをご紹介致します。

医療機関向けスマートフォン:日病モバイル

医療DXを推進する上での基盤となる「日病モバイル」。「日病モバイル」上のアプリで、メッセージ、チャット、カメラ、ファイル共有、スケジューラー、勤怠管理等が可能です。


日病モバイル

日病モバイル スマホ 院内PHS PHS

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 オンライン診療サービス:curon(クロン)

オンラインで診療予約から問診・診察・決済・処方せんや医薬品の受け取りまでが可能になるサービス


curon

オンライン診療

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医療・介護・福祉業界に特化した総合求人サイト:ジョブメディカ

求職者が入職に至った場合に料金が発生する完全成功報酬型の求人サイト


ジョブメディカ

求人掲載サイト

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AI翻訳・通訳システム :T-4PO Medicare

タブレット、骨伝導イヤホン、スマートグラスを使った自動通訳システムに加え、多言語外来案内表記、多言語問診票、外国人患者さん対応マニュアル等の提供


T-4PO Medicare

AI翻訳 多言語 音声翻訳

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1.デジタルヘルス

1)デジタルヘルス・ベンチャー企業のTranscarentが、医療コンシェルジュサービス拡大のため、 $200M(約228億円)を調達  

デジタルヘルス・ベンチャー企業のTranscarentが、JPM Conferenceにあわせて、$200Mの資金調達(Series C)を発表した(企業価値:$1.6B)。自家保険の大企業を対象にワンストップ・プラットフォームを提供。従業員は、自己負担なしで、24時間365日対応のコーチング&サポート、セカンドオピニオン取得、Urgent Care、オンライン薬局、遠隔リハビリ、Hosptail-at-home等のサービスを受けられる。同社の創業者は、LIVONGOのFounder&元CEOであるGlen Tullman氏。2019年創業の同社は、既に80社以上のクライアント、約100万人のユーザーを抱えているとのこと。ビジネスモデルとして、雇用主が医療コスト削減成果額の一定割合(30%)を支払う成果報酬型モデルを採用している点が興味深い。

2) ヘルステックプラットフォームのTigerConnectが$300M(約342億円)を調達し、25以上の職種で採用を実施

医療従事者向けのコミュニケーションツールを展開するTigerConnectがVista Equity Partnersから$300Mの資金調達を実施した。Geisinger、UHS等の大手医療機関グループ・クリニックが契約しており、米国の7,000施設以上が利用しているとのこと。医療従事者間のセキュアコミュニケーション機能の他、アラート・イベント通知、医師シフトスケジュール、患者コミュニケーション等、ワークフロー改善のための多様な機能があり、電子カルテ・その他病院システムとの連携も容易に実施可能。コロナを背景に、医療従事者の業務DXが加速しており、同社の他、OliveやCohere等の業務DX系スタートアップが順調に資金調達を重ねている。

2.メディカルデバイス

1) セントルイスのVios Fertility InstituteとTMRW Life Sciencesが不妊治療のための最先端の低温管理技術を発表

卵子凍結ソリューションを開発するTMRW Life Sciencesが、不妊治療の大手医療機関グループであるVios Fertility Instituteとパートナーシップを締結したことを発表した。TMRWが開発する「CryoRobot」は、超低温状態の維持、RFIDを活用した個体認証及びトレーサビリティ管理、24時間リモートモニタリング、安全性予測等の自動化ソリューション。今まで人によってマニュアル管理されてきたプロセスを自動化することで、安全性を高めつつ業務を効率化できると期待が寄せられている。同社は2018年創業ながら、2021年に$105Mの資金調達(Series C)に成功しており、Femtech・Women’s Health領域で大きな注目を集めている。

2) 高速ポータブル血液検査デバイスのChronus Healthが、$22M(約25億円)の資金調達を実施

ポータブル血液検査デバイスを開発するChronus Healthが、$22M(Series A)の資金調達を発表した。昨今の医療技術の進歩により、デバイスやソフトウェアによってバイタルサインの検出が簡便に行えるようになった一方、血液検査による診断は、採取した血液をラボにて専用の装置で解析する必要があるため、未だ検査結果の取得までに数日を要している。また、費用も高額であることが問題となっている。同社の診断プラットフォームは、ラボで実施する血液検査の内、約85%を専用のポータブルデバイスによって数分で解析・結果を表示することができるとのこと。医療従事者とのデータ共有も可能で、画期的なリアルタイム血液診断デバイスとして注目されている。尚、同社はFogarty Innovationの入居企業の1社。

3.ヘルスケア

1) ヘルスケアデータ集約・分析のVerana Healthが$150M(約171億円)の資金調達を実施

ヘルスケアデータ事業に取組むVerana Healthが、J&J CVC、GV、Merk CVC等から$150Mの資金調達(Seires E)を実施した。米国眼科学会、米国神経学学会、米国泌尿器科学会と提携しており、同3診療科領域で多様な診療データを保有する。EHR等からデータ連携・クレンジング・統合等を自動で行うデータエンジン・VeraQと分析ツール・Qdataを展開。現在、70種類のEHRと連携可能で、上記診療科領域の2万人以上の専門医から提供された、7年間・90百万人分の匿名加工データを保有しているとのこと。本資金調達により、ライフサイエンス企業向けRWEソリューションの強化と診療科領域の拡大に取組む方針としている。


記事提供者
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エム・シー・ヘルスケア株式会社

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