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オンライン薬局・配送のユニコーン企業Alto PharmacyがSoftbankから$200M(約230億円)を資金調達(【連載】北米イノベーション最前線 ヘルスケアニュース from Silicon Valley ㉘)

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【私たちが想像するヘルスケアの未来は、少しずつ現実となっている。そんな北米の最新ヘルスケアイノベーション情報を定期的にお届け致します。】

先日ビデオゲームによるデジタル治療アプリの代表格・AkiliのSPAC上場に関するニュースが話題となりました。Akillの治療用アプリは小児の注意欠陥/多動性障害(ADHD)の改善を目的としたゲームベースのデジタル治療に関して、FDAの承認を取得。日本では、塩野義製薬が独占的開発権・販売権をもち、臨床試験を実施しています。同領域では、他にもWise Therapeutics(PTSD等メンタルヘルス治療)、ViViD Vision(斜視・弱視VR治療)、Mindmaze(脳疾患後遺症リハビリ)等、多くのスタートアップ企業が、ゲームによる治療ソリューションの開発を進めています。ゲーム×医療により、患者は、積極的かつ継続的に治療に取り組むことができるため、アドヒアランスの向上も期待でき、近年、注目を集めています。

★Pick Up News

年間収益2倍をほこるオンライン薬局・配送のユニコーン企業Alto PharmacyがSoftbankから$200M(約230億円)を資金調達

オンライン薬局・個宅配送事業を手掛けるAlto Pharmacyが、Softbank Vision Fundから$200Mの資金調達(Series E)を行った。2016年創業のAltoは、過去2年間で急速に売上(年間$700M)を伸ばしている。患者にとっては、同社のサービスを利用することで、オンラインによる効率化に加え、コスト削減(削減効果$40M)、無料同日配送、薬剤師との無料Chat等のベネフィットがある。現在、12都市(ニューヨーク、ロサンゼルス、デンバー、ダラス、シアトル等)でサービス展開しており、今後も地域拡大を行っていくと見られる。同領域では、リアル店舗を展開する大手薬局チェーンのCVS、Walgreensがオンライン化を急ぐ他、Amazonが、Amazon Pharmacy事業に取り組んだり、新興企業のCapsuleが事業を拡大する等、競争が激化しつつある。

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1.デジタルヘルス

1) デジタル治療用のビデオゲームを展開するAkiliがSPAC上場

デジタル治療用のビデオゲームを展開するAkiliが、SPAC上場すると発表した。同社が開発したADHD(注意欠如・多動性障害)の小児用ソフトウェア・EndeavorRxは、2020年にビデオゲームとして初めてFDA承認・CEマークを取得。EndevorRxは、現在のところ8-12歳を対象としており、適用年齢の拡大を検討している。本格的な販売はこれからだが、同社発表によると、既に医師1,000人が処方した実績があるとのこと。同社は、ADHDの他、自閉スペクトラム症、うつ病、記憶障害の領域でもビデオゲーム・ソリューションを開発中。尚、日本では、2019年に、塩野義製薬がAkiliとライセンス契約を締結し、独占的開発・販売権を獲得している。

2.メディカルデバイス

1)手術ロボットの開発を行うDistalmation社がアメリカでの拡販のため$90M(約104億円)を獲得

手術ロボットを開発するDistalmotionが、$90Mの資金調達(Series E)を実施した。同社が開発する内視鏡手術ロボットの「Dexter」は、既に病院で採用されている内視鏡カメラシステム、腹腔鏡手術器具、エナジーデバイス等との互換性がある他、ロボット手術と従来式の内視鏡手術の術中での切り替え、ロボットアームのオペ台への装着等、オペレーションの柔軟性を追求したソリューションとなっている。同社は2020年末にCEマークを取得しており、今回調達した資金は製品の拡販とFDA承認に向けた取組みに使用されるとのこと。

2)FDAがInsulet社の閉ループのチューブレスインスリンポンプ(6歳以上の個人向け)を承認

インスリンポンプメーカーのInsuletが、世界初のチューブレスウェアラブル型の自動インスリンポンプであるOmnipod5のFDA承認を取得した。持続型血糖値モニタリング(CGM)デバイスメーカーとして、世界で急速に市場シェアを拡大しているDexcom社のデバイス(G6 CGM System)と、Insulet製品をスマホで連動させることで、Ⅰ型糖尿病患者の血糖値測定からインスリン投与、及びデータ管理までを全て自動かつワイヤレスで行うことができる。Insulet社は、Ⅱ型糖尿病患者への適用に向け、臨床試験の要件をFDAと調整中とのことで、注目を集めている。

3.ヘルスケア

1)介護プラットフォームの’A Place for Mom’社が$175M(約202億円)を調達し、さらなる成長のため在宅ケアに注力

介護施設・事業者の検索・紹介プラットフォームを展開するA Place for Mom (APFM)が、$175Mの資金調達を実施した(企業価値:$1B)。検索サイト内では、地域・サービス・価格帯等で、簡単に施設・事業者を検索でき、概要・評価レビューを確認できる他、見積取得をすることが出来る。また、利用者は、無料で同社の専門アドバイザー(600人体制)から施設・事業者探しに関するサービスを受けることができる(紹介された施設・事業者側がAPFMに対してフィーを支払う)。APFMの2021年度売上高は対前年比で+30%伸びたとのことで、特に在宅サービス(家事代行、移動、食事、排泄ケア等)の紹介件数が急増。今後、同領域に注力する方針としている。

2)Lyft社がヘルスケアに関する送迎の「支援」サービスを拡大

米ライドシェア2大企業の1社であるLyftが、プライマリケア医療グループであるChenMedと提携し、患者が診察等の医療を受けるための身体的支援を行うサービス「Lyft Assisted」を発表した。同サービスは、高齢者や視覚障碍者、手術後の患者等、動作に中軽度の問題を抱える患者を対象としており、出迎え時に腕を貸す等の支援や、杖などの小物の運搬、降車時の施設への入館の支援等を行うとのこと。同じくライドシェア大手のUberは先週、高齢者や障碍者のためのケアプログラム事業に20年以上従事してきた医師を同社初のCMOとして迎えたとのニュースがあり、両社とも今後ヘルスケア周辺事業を強化していく方針を打ち出している。

記事提供者
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エム・シー・ヘルスケア株式会社

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